2013年5月 茶事録

立夏
五月五日頃
太陽黄経45度
端午
旧暦五月五日
今年は六月十二日
暑くなる時期、親類を訪問し、粽子を送り合う習慣
夏至近いため、夏至と一緒にする地方もある
小満
五月二十一日頃
杏、梅、桃、ザクロなどの実がつきはじめる。
ものごと成就のほぼ見通しが立つ時期。

【5月のお茶】

福健省
白牡丹 明前茶
浙江省
黄花針
浙江省
開化龍頂

気温は上がり始め、発酵系のお茶が出回る季節。軽発酵の白茶は、実は天候や気温により発酵がうまくすすまないで製茶が仕上がる時もあり「白緑」とされ出荷されることも。浙江省「黄花針」は一芯一葉の白毫に緑の若葉がついた「白緑」。軽く燻した釜香が感じられ、微発酵茶の花香、酸味は感じられない。「黄花針」とは百合の事をさす。茶葉の形が百合の花弁としべに似る。

開化龍頂は、針のような頂芽のみの精巧な緑茶。芝草や松葉のような澄んで尖った緑の香り。ガラスの大茶盤でいれると茶の影のかたちもうつくしい。

白牡丹は白茶の代表格。牡丹の花びらとしべの姿をしている。

涼の性をもち、わずかな花香と柑橘味、軽い苦さをもつ淡白な茶味。


【点心】

笹葉粽子
ちまきは、戦国時代の英雄屈原を悼み、汨羅川に投げ込まれたことから由来する点心。蓮の葉、笹葉、竹皮などで餅米と具材をくるみ、蒸すか長時間茹で上げて作られる。葉の香りが移り、すがすがしい。
白玉
端午の時期、気温が急に上がり、むかでなどの毒虫がでることから、「五毒餅」を食べた風習も。紅糖を包んだ甘い点心だという。

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